シニア起業の成功事例「高齢者対象のパソコン教室ビジネス」

50代~60代シニアの方で定年退職したら、これまで地域ボランティア活動を長年してきたので、社会貢献活動に興味があり定年退職を機に本格的に取り組みたいというシニアも数多くいるかもしれません。

そういう方には、NPO法人による起業という方法もあります。

NPO法人は、「特定非営利法人」と呼ばれていて、非営利目的であって通常の会社のように利益を出してはいけないと勘違いしている方もいるかもしれません。

しかし、NPO法人は、利益を出すことは禁止されていないのです。利益の一部を配当することはできませんが、正当と認められる範囲の報酬を得ることは禁止されていないのです。

そんなNPO法人で成功したシニア起業の成功事例を紹介します。

パソコンが必要なのはシニアや高齢者

大手電機メーカーに勤めていたFさんは、積極的に、在職中から地域の高齢者対象のボランティア活動に取り組んでいました。市の担当者から依頼されて高齢者対象のパソコン教室の講師を何回もしていました。

Fさんのパソコン教室では初心者の高齢者に丁寧かつ根気強く教えてくれると高く評価され、参加者の評判は非常に良かったのです。

そういう状況でFさんは、「足腰の弱くなる高齢者こそ、パソコンというコミュニケーション能力や手段が必要である」と確信しました。

そこでFさんは、定年退職を機に、自分で高齢者向けパソコン教室を開くことを決意したのでした。

高齢者向けパソコン教室は盛況!

Fさんは、パソコン教室の開校に向けて、会場となる色々な物件を探し回ったり、機能限定のPCを探したり、初期投資にお金を掛けない工夫をしてきました。

Fさんは特に、「高齢者に負担の掛からない1階の会場」「PCのモニターやキーボードは高齢者用に大きいもの」などの配慮にこだわりました。

そういう地道な努力の結果、「高齢者にはPCが必要」という使命感が功を奏し、安いパソコンを調達でき、また、かなり安く会場を借りることも出来ました。

早速、高齢者向けパソコン教室の受講者募集のチラシを配布すると、以前から教えていた生徒さんからの口コミも手伝って、予想以上の申し込みが来たのでした。

NPO法人化して事業化を図る

高齢者向けパソコン教室には、連日多くの生徒が集まるにつれ、Fさんは一人で運営していく限界を感じ始めました。更に、高齢者向けにパソコンの使い方を教えていく社会的義務を強く認識するように成ってきたのでした。

Fさんは一般的な起業をし、法人会社を設立することも検討したのですが、最終的にはNPO法人を設立し事業化することが良いのではないかという結論に達しました。

そしてFさんは、自分の友人を中心にして賛同者を募って、NPO法人設立に必要な10名を集めることができたのでした。設立の申請は、順調に進めることができ、数ヶ月後にはNPO法人の設立が完了することができました。

現在もFさんは、順調にパソコン教室を運営することができて充実した日々を送っています。

NPO法人で成功した要因

NPO法人は、非営利の法人という名称から、「利益を出してはいけない法人」と一般的には認識されることが多いのですが、それは間違いです。あくまで非営利の活動を主体とするということであって、利益が出ないことには活動もできません。利益を出すことで正当な活動を継続していくことが可能になるのです。

社会的な活動、ボランティアを行うにあたって、通常のボランティア団体であれば、経済的な脆弱性から途中で活動ができなくなるということも起きます。その危険性を回避するため、適切な利益を上げることで長期的に安定した活動を行っていくというのがNPO法人の趣旨なのです。

NPO法人の貢献分野は以下の20分野が該当します。

  • 1.保健、医療又は福祉の増進を図る活動
  • 2.社会教育の推進を図る活動
  • 3.まちづくりの推進を図る活動
  • 4.観光の振興を図る活動
  • 5.農山漁村又は中山間地域の振興を図る活動
  • 6.学術、文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動
  • 7.環境の保全を図る活動
  • 8.災害救援活動
  • 9.地域安全活動
  • 10.人権の擁護又は平和の推進を図る活動
  • 11.国際協力の活動
  • 12.男女共同参画社会の形成の促進を図る活動
  • 13.子どもの健全育成を図る活動
  • 14.情報化社会の発展を図る活動
  • 15.科学技術の振興を図る活動
  • 16.経済活動の活性化を図る活動
  • 17.職業能力の開発又は雇用機会の拡充を支援する活動
  • 18.消費者の保護を図る活動
  • 19.前各号に掲げる活動を行う団体の運営又は活動に関する連絡、助言又は援助の活動
  • 20.前各号に掲げる活動に準ずる活動として都道府県又は指定都市の条例で定める活動

Fさんの成功事例では、最初に個人事業として開業して、その後にNPO法人化を行っていますが、最初からNPO法人で始めることもできます。

もし、シニアの方が起業する事業が、前述の20項目にある社会的貢献分野に該当する場合は、通常の起業ではなく、NPO法人化での開業も視野にいれて検討することも可能だということを知っていただきたいです。

シニアの方で、いつまでも現役人生を送りたいと考えている方は、NPO法人で開業を検討してみるのも1つの方法かと思います。



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