人生100年時代で『シニア人財』になるための「人脈力」のつくり方

会社を定年退職したシニア世代は、これから「人生百年時代」を向かえるにあたり、人脈を見直す必要があるのではないでしょうか。

もう会社には出勤しなくなって、人とめっきり付き合う回数も減り、新しい出会いも無くなってきます。しかし、世間を見渡せば、人脈力を味方につけて仕事で成功し、幅広い知人を持ち、信頼されている人もいます。そういう人が手にしている人脈力は、一朝一夕に出来たものではありません。ですので、いま人脈力の無い方でも、努力を続けていけば、この人脈力をつけていくことは可能だと思います。

それでは、どうすればシニア世代は、人脈づくりをしていけるのでしょうか。

まずは自分から相手に何かを与える

人間関係をつくる為に一番大事なのは、まず「自分から何かを与える」ことです。

例えば、人に紹介を頼む前に、自分の知り合いを紹介する。仕事を探している人、社員を探している人に人財を紹介する、また婚活活動中の人には彼女を紹介するとなどができるでしょう。

人脈をつくるといっても、なにも難しく考えることはないでしょう。自分には何も提供できるものは無いという人も、他人を褒めることはできます。褒めるだけで相手をハッピーにできます。相手の素晴らしいところを発見するだけで、人間関係は良くなるということを知っておいてください。

人間関係をつくるのが苦手というシニアの方も諦めることはありません。人間、「自分を変えたい」と本気になった時は、変われるものです。そのカギは、素直に「変われる」と思うことです。

私は、これまでの人生経験上、感じていることは、人間関係が豊かな人は、相手を大事にしている人だと思っています。

逆に、人を利用しようとする人は、知り合いは多くても仲の良い人は少ないようです。名刺をくれ、〇〇をしてくれ、何かをくれくれという「クレクレ星人」は、うっとうしく感じ、嫌われます。そういう人には、皆近づきたくないと思います。しかし、この人と一緒にいて楽しいと思うような人とは、また会いたくなります。

相手に、会う時の心の状態も大切です。心の状態が暗いと、相手の心の暗い部分と感応しやすくなります。逆に、明るい心で会うと、相手の明るい部分を引き出せるので、結果的に出会いが増え、人脈が広がっていくことになります。

 【人脈づくりのポイント】

  • 人脈づくりには、まず「自分から与える」ということが大事。
  • 自分には何もできないという思い込みを捨てる。
  • 自分の明るい心が相手の明るい部分を引き出す。
  • 誰からでも学び、相手の役に立つ姿勢が大事。
  • まずはどうやって相手の役に立つか考える。

数年先の人脈や生涯の人脈を見据えて人と付き合う

日本人は、文化的に村社会のなかで生きてきましたので、人間関係は生まれてすぐ与えられるので、社会の中で人脈づくりをする努力するということが、あまりなかったように思います。しかし、現代では、流動的社会になってきて、住む所が変わったり、会社を変わったり、起業、独立したりする人も多くなっています。これからの時代は、人脈づくりが、より大事になってくるでしょう。

そこで、人脈づくりをどのように考えていくかが大切です。たいていの人は人脈とは、「自分にとって利益をもたらすもの」「便利なもの」として考えがちですが、それは間違いです。

人脈は、まずは、自分が相手に得をもたらし、それから自分に戻ってくるという関係が、正しい人脈についての関係なのです。なので、「人脈がない」と嘆く前に、「どうやったら相手に役立つのか」ということを考えることが大事です。相手が困っていることを解決したり、自分の持っている価値ある何かを与えることが先決なのです。

ですので、人脈づくりは焦ってはいけません。良い人脈をつくっていくには、短期的な視点もありますが、長期的な視点が大切です。

短期的には、「人を褒めようとするマインドづくり」をしていく必要があるでしょうか。他人の短所に目がいっても、そこは「黙ってスルーする力」と「長所を発見し褒める力」を養っていくことが大事です。

イタリア人は、人を褒めることに関しては、世界で一番の人たちであると言われています。イタリア語で「Bravissimo:素晴らしい」「Bellisimo:とっても美しい」など、イタリア人は、人と会話するとき、この”ssimo”をつけて会話することがとても多いそうです。褒めることで誰でも気分が良くなり、人間関係も良くなり、仕事もはかどり、人脈も広がっていくというという具合です。

また、「人脈力」をつけるには、中長期的な視点も大事です。

中期の人脈をつくる鍵は、アイデアを提案するや良い価値観を提供することです。相手に「今までに無い新しいアイデアや価値観を生み出せる」と思ってもらえれば、良い協力関係を作り出すことができます。この中期的人脈づくりは、何年か先の成果を見出すことができるようになっていくでしょう。

そして、長期的人脈力をつけるには、生きる目的、精神的価値観など共通の価値観を共有する関係をつくることです。これは一生かかっても中々構築できるかどうかわからない関係です。一生の友とも言えるでしょうか。こういう人間関係をつくることが出来れば人生は楽しいものです。そういう風に数年先や生涯の友をつくるような人脈づくりをしていくことが大事だと思います。

私は、これまでの人生で人間関係を構築するのが上手くなく、人脈もそう多くはありません。定年前は、殆どが会社関係の人脈しかありませんでした。しかし、すでに会社を離れ、新たな人脈づくりを始めています。謙虚に自分の心をオープンにして話をすれば、相手も心を開いて話してくれ、新たな人脈も増えてきています。自分を謙虚に見つめ、相手の大切なものを大事にし、相手の長所に学ぶなら、人脈もどんどん増えていくことだと思います。

 【中長期的な人脈力をつけるポイント】

  • イタリア人のように褒めることが上手になる。
  • 数年先や生涯を見据えて人脈をつくる。
  • 相手が大切にしているものを尊重する。
  • 自分の力を謙虚に見つめ、相手の長所に学ぶ。

ちょっとした人脈づくりの一工夫

それでは、ここで、ちょっとした人脈づくりの一工夫を紹介します。

【用事をつくって会いに行く】
仕事で営業をしている方は、仕事で知り合った方に、顔を見せに行くよう努力することがいいでしょうか。その時期時期に合わせて、用事をつくり、「お子さん入学されたのですね」とか。「誕生日ですね」とお土産を持って連絡して会うきっかけもできます。ちょっとしたことで人脈を広げることができます。

【年賀状のやり取りを復活させる】
昔の友人と疎遠になっている方も多いことでしょうか。ご無沙汰している友人に年賀状を送ってみるのもありでしょうか。年賀状には、人間関係で重要な情報があります。病気をしたとか、子供が結婚したとか、孫が生まれたとか、ちょっとしたことに人脈を広げる情報が集まっています。さらに新たな人脈づくりにもつながるでしょう。

【メールや短い電話で人と人をつなげる】
「ちょっとした時間があったから」と近況を電話で知らせたり、尋ねたりする工夫も人脈を広げるためには大切です。また電話ができなくてもメールを送ることも良いでしょう。電話は誰しも億劫な人が多いことだと思いますが、メールや短い電話なら愚痴の言い合いにもならず、相手も心配して、相手からもちょくちょく電話してくれて人脈づくりに繋がるかもしれません。

【同じ志を持つ人とつながる】
自分が興味を持っている分野、趣味の分野の勉強会や集まりに参加することで人脈は広がることと思います。何か専門を深く掘り下げている人は、人脈を持っている人も多いので、そういう人とつながることで、人脈も増やすことができます。またシニアの方なら地区の自治会などに参加して人脈を増やすという手もあるでしょうか。

人は生まれ変わる中で「縁」を紡ぐ存在

人間、一人では生きていけません。なので人生を上手く渡っていくためには、「人脈は宝」だと思います。

「友達が助けてくれて、不可能に思っていた仕事が上手く行った」ということを経験した方もいることでしょう。私も仕事では、多くの人に支えられて何とか定年まで上手くやってこれました。そういう意味では、人脈とは、お金に換えられるものではありません。まさに、人脈とは、「財宝」であり、「財産」であり、「人財」なのです。

しかし、人脈とは、ベタベタした人間関係ではなく、一方が他方にぶら下がる関係でもなく、互いに自分でできることは自分でやるという関係でなくてはなりません。そのなかで、相手が困っていることがあったら、手を差し伸べるという、互いに自立した関係、信頼した関係で結ばれていることが大事です。

人脈力をつけるには、機会を見つけて連絡をとったり、実際に会って顔を合わせるということが、大事です。

また、相手の良いところ、大切にしているものを褒めることも大事です。相手の役にたつ情報を提供したり、必要な人を紹介してあげたりすることも必要です。

ここで、更に人脈力をアップする方法をお教えしておきましょう。それは、会う人には必ず「縁がある」と考え、会うべき人には必ず会えると確信することです。そして、「謙虚さと感謝の心」は、やはり大事なポイントです。

「袖振り合うも他生の縁」という諺があるように、人は繰り返し、地上に生まれ変わりながらも、人と人の「縁」を紡いでいる存在です。これから出会う人は、過去世からの縁ある人かもしれません。また生まれ変わる前に約束してきた人かもしれません。

その意味でも、「人脈力」とは、人生の「宝」をいっぱい持った人と言うこともできるでしょうか。

これからのシニア世代の方は、そういう人財になっていくことを目指して生きていきましょう。

そういう人なら「シニア人財」として重宝してもらえることと思います。



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